明治大学農学部は,1946年に前身の明治農業専門学校が設立されて以来,時代と社会の要請に応じて改組・拡充を進めてきました。農学科は,1949年新制大学発足時に,農業経済学科と同時に設置されました。さらに1953年には農産製造学科(1968年農芸化学科に改称)を増設。2000年に生命科学科を新設して現行の4学科体制となり,2008年,農業経済学科を食料環境政策学科へと改称しました。
生田キャンパス内の最先端の研究機器と実験圃場,2012年4月にオープンした川崎市黒川地区の明治大学黒川農場など,実験・実習を行う施設も充実しています。
農学科は,自然と調和を保った高度文明社会を実現させるために,「食料」と「環境」の分野で地域や国際社会で活躍できる人材を養成することを使命としています。人類の持続的生存について俯瞰的・長期的視点から洞察し,農学全般においての問題点を発見し,それらを解決する能力を身につけられるよう,系統的かつ幅広いカリキュラムと研究領域を設けているのが本学科の特長です。
農学科のカリキュラムは食料と環境に関連した多様な科目で構成されています。1・2年次では一般教育科目や基礎科目に加えて様々な実験・実習に2年間かけて取り組みます。3・4年次では専攻科目を体系的に学ぶとともに,研究室での「卒業研究」に取り組み多面的な視点から考える能力と知識を身につけることができます。
農学科主要科目の関係図スケールについては,DNAから,病原菌,線虫,畑,里山,地球,無重力の宇宙まで,場所については,ミズゴケを使った屋上緑化,ブータンの灌漑,植物工場,畑,田んぼ,里山,海岸まで,時間については,細菌の分裂20分間,花,野菜3ヶ月,作物1年間,果樹5年間,里山600年間まで,SDGsの17の国際目標では,⑮陸上資源,②飢餓,①貧困,⑬気候変動,⑪都市,⑭海洋資源,⑦エネルギー,⑨イノベーション,⑫生産・消費などにかかわっています。
多様性に富む農学科であなたのやりたいことがきっとみつかります。大事なことは,あなたが自分の体験や感性で選び取ることです。さて,2055年には,きみたちは農学科での学びを生かして,地球とその周辺をどのようにしているでしょうか?